2021年に徳島県鳴門市にサテライトオフィスを開設した株式会社 HIROKA。その実例をもとに、徳島オフィス開設までのスケジュールをご紹介します。
徳島への拠点進出をお考えになっている企業様はぜひ、参考にください。
メールでお問い合わせをいただいたのは、2021年2月。
(株)HIROKAは、本社は九州。徳島県内のメーカーからの委託を受けシステム開発を行っているとのことでした。TurnUp徳島を活用したいが利用条件はあるのか、徳島でのIT人材の採用などについての質問をいたただきました。
TurnUp徳島では、人材採用のサポートだけでなく、サテライトオフィス開設のサポートや、エンジニア採用のご支援ができることなど、特に利用条件はないことをメールでご回答しました。
さらに詳しく知りたいとのことで、問い合わせから1週間後にWebでミーティングをすることに。
お話しを聞く中で、(株)HIROKAが徳島県でサテライトオフィスを開設した場合、徳島県の設けている補助金が該当する可能性が高いことが分かりました。また、元々ご検討されていたように、徳島で人材採用も行うことになりました。TurnUp徳島へ求人を掲載することに。
徳島で拠点を構え、人材採用も行うこととなりました。
株式会社HIROKAと徳島とのつながりとは?
株式会社HIROKA 代表取締役 山口譲司氏は、1976年に宮崎県に生まれます。大学では、宮崎大学 情報工学部に進学しました。そして、学生時代に仲間と起業し、現在に至ります。
事業はシステム開発がメインで、Webシステムの開発やメンテナンスも行っていました。東京にも人脈があり、様々なスキルのある方と緩やかに連携しながら顧客のニーズに合致するシステムやWebシステムの開発を行っていたそうです。
起業して20数年、新しい事業を探していたところに、東京で徳島に生産拠点を持つ株式会社ワイ・ジー・ケイとのご縁を持つことができました。開発だけで3年くらいを見込む規模の新規システム開発というビッグプロジェクトです。また、その後の保守・運用も受注することができました。
徳島とはもともと縁がなかった山口氏ですが、巡り巡って徳島でのご縁が生まれたようです。その後、HIROKAの山口氏は、徳島に出張ベースで来ていましたが、長期的なプロジェクトであることに加えて、今後、徳島でも新たな事業展開ができるのではないかと可能性を感じるようになり、徳島にサテライトオフィスを開設することも考えるようになっていったそうです。
徳島県庁の企業支援課 担当者に事前に株式会社HOROKAについて相談。徳島に拠点を立地することで、使用できる補助金に該当する可能性があるため、山口氏と一緒に徳島県庁に訪問し、打ち合わせをすることになりました。
企業支援課 担当者からは、事前に打合せで必要となるヒアリングシート(会社概要や徳島での事業計画、徳島での採用予定)をいただきました。当日は、山口氏から会社の説明を行い、徳島県庁担当者からも補助金の概要や見通し、今後の手続きについて説明をいただきました。見通しがしっかりと立つことで、スケジュールも組み立てやすくなったと感じます。
また、徳島県庁には移住を支援する「徳島県政策創造部 地方創生局とくしまぐらし応援課学び・働き創造室」があります。そちらの補助事業にも該当する可能性があるとのことで、後日、そちらの補助事業について詳しく説明いただきました。
補助金の経費として認められるものが細かく規定されているため、資料を一目見ただけでは判断が難しいことがありますが、具体的な例を挙げながら詳細に説明をいただけました。不明なことについても、調査して後日回答をいただくなど、丁寧な対応に安心感がありました。
さらに、人材採用を支援する枠組みである「徳島県プロフェッショナル人材戦略拠点」も徳島県庁内にあり、ご紹介しました。皆さま、快く対応してくださいました。
徳島県での拠点開設にむけた、重要なターニングポイントが「立地先の決定」です。どこに拠点を構えるかは重要な問題です。また、補助金にしても立地先が決定して初めて申請できる流れとなっています。具体的な住所の決定や、テナントの場合は賃貸借契約の内諾も必要となります。
株式会社HIROKA様はクライアントである、ワイ・ジー・ケイ様の協力も得ながら物件を探し、鳴門の銀天商店街のビルに入居先を決定。そこは、かつて鳴門の中心地でしたが、今はシャッター通りになりつつあります。そこを活性化させる一助になりたいという想いもあってのことだそうです。
徳島に新たに拠点を構える企業の多くは、「徳島を一緒に盛り上げたい!」という気持ちをお持ちであることが多く、とてもありがたいことです!
さて、物件探しについては、徳島県に縁のない方だと、物件は大変なのですが、徳島県庁担当者、地方自治体担当者、協力会社、地場の不動産会社なども熱心に相談に乗ってくれるため、最終的には希望に添う物件を見つけられているように感じます。民間の物件だけでなく、
徳島大学や科学技術センターなど、企業の特性に応じた機関が利用できることもあります。
いずれにしても、土地勘と人脈のある人の協力が必要になります。TurnUp徳島は物件探しのプロではありませんが、状況を見極めながら適切な人や企業、機関におつなぎし、働きかける形でサポートしています。
立地先も決まると、県庁の関係部署に連絡し、申請手続きを一気に進めることになりました。
徳島県庁内での審査や正式な申請等の手続きを経て、正式に補助金の対象となる「奨励指定通知」をいただきました。その後も「操業開始通知」の提出などの事後的な手続きなど、必要な時期に手続きを進めていらっしゃいました。
複数の事務手続きはやや大変だったようですが、ご対応をいただくことができました。
徳島拠点設立についてのまとめ
(株)HIROKAは、TurnUp徳島への問い合わせ行ってから3カ月で物件を決め、4カ月で徳島県から奨励指定をいただき、補助金をいただける対象企業として認定いただけました。
徳島県庁の方々も、奨励指定までに期間が長くなりすぎると、徳島での事業展開に支障が出ることを理解し、県庁の方でもスピード感をもって対応してくれました。
とはいえ、2カ月程度は平均的にはかかってしまうことがありますので、徳島に拠点設立を検討するということであれば、徳島県庁への相談はお早めにいただけると良いかと思います。
また、徳島でサテライトオフィスを開設するにあたって、一番の壁は、物件探しになると思います。徳島での人脈が必要になると思いますので、ご検討されている企業様、事業者様はぜひTurnUp徳島にご相談ください。その後の人材採用についても、TurnUp徳島へご相談いただければと思います。TurnUp徳島を活用するかは別として、徳島の情報をお伝えすることができればと思っています。
なお、徳島県庁の補助金決定についての判断やその期間については、個別の判断となります。
必ずしも同様の結果を約束できることではありません。当社の対応も、状況に応じての対応となることをご了承くださいませ。