徳島の企業との直接取引で味わった新鮮さ。
地域に貢献できているという実感が、開発意欲を刺激する。

株式会社大宣システムサービス 小野 秀平 氏

株式会社大宣システムサービス 小野 秀平 氏

―― まずは、小野さんの経歴から教えてください。

徳島県美波町の出身で、子どもの頃からプログラミングに興味がありました。図書館でPC関連の本を読んでは、そこに書いてあることを自宅のPCで試していた記憶があります。
大学受験の際にITの世界に進んでいきたいと考えて、東京の大学に進学し情報分野を学びました。卒業後はソフトウェア開発をしているNTTデータグループの企業に就職して、プログラマーとして基幹システムの開発などに携わりました。
経験を積みながらSE・PLへとキャリアアップし、近年はRPAの開発やAndroidアプリの開発など新しい技術開発にも携わることができました。

東京の会社に10年ほど勤務して、仕事自体は充実していました。ただ30代になった頃から、いずれは地元の徳島で生活したいと思いはじめたんです。長男なので、親のことや実家のことも考えていかないと、という気持ちもあって。そんなタイミングで新型コロナも発生して、今が徳島に戻るタイミングかと感じました。

そして2021年に大宣システムサービスに入社し、徳島拠点で勤務しています。
徳島には約20名のエンジニアがいて、開発が好き、技術が好きというメンバーばかりです。
常に新しい発想を形にしようと試行錯誤していて、みんなプロ意識が高いと感じます。

大宣システムサービスについて

ITを活用したBPOサービスを提供している会社です。
国際規格を取得した高度なセキュリティ技術が強みで、個人情報の取り扱いが特に厳しい保険や金融系の大手企業と多数取引しています。
大阪(本社)・東京・徳島の3か所に拠点があり、2021年2月に徳島拠点にシステム開発を集約しました。

同社についてより詳しく知りたい方は、企業紹介もご覧ください。
日本最高レベルの顧客管理システムを含む「ワンストップBPOサービス」を大手企業に提供。
高度な技術を支えるのは、精鋭エンジニアと彼らのための良環境。

IT企業ご紹介 「株式会社大宣システムサービス」

―― 東京での働き方と徳島での働き方、何か違いを感じますか?

働き方に関しては、大きく変わった感覚はありません。
東京・徳島という地域性の違いよりも、システム開発においては関わっているプロジェクトによって働き方が変わるのではないでしょうか。

一方で、仕事の中身(内容)は、けっこう新鮮な感覚がありますよ。
大宣システムサービスは徳島の企業様からのご依頼も多く、全て直接取引させていただいているので、お客様から頼りにされているということを肌で感じます。期待に応えることができた時にはすごく喜んでいただけて、地域に貢献できているという実感があります。Uターンして戻ってきたからには、生まれ育った徳島のために何かしたいと思っていたので、こうした感覚を味わえることがやりがいやモチベーションの向上にもつながっています。

それから、業務が細分化されていないことも、私としては面白みを感じる部分です。
開発が好きでいろいろなことに関わりたいと思っていたので、プログラミングも要件定義も設計もできる。そしてプロジェクトリーダーとして予算管理や折衝など顧客とのやり取りもできるというのは、全体的な視野が広がり、プロジェクトへの理解度も深まっているように感じます。

前職では、PGはプログラミング、SEは要件定義や設計、PLは進捗や予算管理・折衝というように業務が分担されていましたが、徳島に限らず地方の場合は横断的な仕事が多いというのも1つの特徴のように感じます。

また複数のプロジェクトを掛け持ちするのも特徴かもしれません。時間配分を自分で決めて、うまく頭を切り替えながら開発します。これは少し疲れます。もし集中できる環境で、開発だけをしたいというタイプだと、分業が進んだ大規模な会社のほうが適しているかもしれませんね。反対にいろんなことをしてみたいというタイプは、地方も楽しめるはずです。

―― Uターン転職で新しい気づきがたくさんあったのですね。その他にもありますか?

良い点についてたくさんお話しましたが、気になる点としては、徳島だと技術情報が入りにくいと感じる事です。技術の新しさという意味では、やはり東京のほうが進んでいます。大宣システムサービスは東京、大阪に拠点があるので県外の案件もあり、技術情報との接点がありますが、自分からアップデートするということを常に意識しています。

あと収入面は月収でいうと少し下がりました。でも生活への影響は感じていません。家賃が安いことが影響しているのではないかと思います。買い物に行っても以前と同じ感覚で買い物をしています。徳島にUターンするのであれば、収入面の多少のダウンは仕方がないと思っていましたので想定の範囲でした。

―― 生活面での変化はありましたか?

徳島は車社会なので、マイカーを購入しました。トヨタのハチロクです。
憧れのあった車でこだわって選んだのでとても気に入っていて、ドライブが趣味になりました。

実家のある美波町は徳島県の南部にあり、徳島市内からは片道1時間半ほどかかりますが、ウミガメが産卵に来ることで有名な大浜海岸があり、景色がとてもきれいなんです。だから用事が無くても2〜3週間に一度くらいの頻度でドライブがてら実家にも帰るようになりました。職場近くにも月見ヶ丘や小松海岸といった海があるので車を走らせています。

あと都会暮らしが長かったので、自然に触れたいという欲求が強まっている気がしますね。
実家には畑があって、昔は祖母が家庭菜園をしている様子を見ていました。今は使わずに荒れてしまっているので、畑を手入れして蘇らせたいなと思っています。私自身は経験が無いのですが、まずは育てやすい野菜にチャレンジして試行錯誤を楽しみたいです。無農薬で育ててみようか、なんてことも考えています。

ライフワークバランスは格段に良くなったのですが、悩みもあります。
プライベートな話で恐縮ですが、徳島では異性と出会う機会がありません。
車で家と職場を行き来する生活ですし、会社帰りに飲みに行くことも少ないという徳島の文化もあって、皆さんどこで出会っているのかな?(笑)

―― UIターン転職を検討されている方にアドバイスをお願いします。

少しでも移住転職に興味があるのでしたら、エージェントに相談してみることをお勧めします。初めて登録したときは結構勇気がいりました。「もう少し自分で調べてから登録した方がいいのでは・・」と迷っていたのですが、自分だけでローカル情報を調べることには限界がありました。エージェントに相談することで、地域の景況感や転職市場の状況など、リアルな情報を教えてもらうことができました。
まずは軽い気持ちで良いので登録して話を聞くことをお勧めします。それから悩む方が、可能性がより広がると思います。

この記事を読んで徳島に戻ってきたり、大宣システムサービスに入社してくれたりする方が一人でもいたら嬉しいです。

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