株式会社フジタ商会

課題先進県である徳島だからこそ、見えてきた「森林の課題」。 GISを活用した森林整備関連システムで、日本の森林の維持・管理を目指す。

同社の森林整備関連システムは、20年にもおよぶ月日の中で進化を続ける。

創業は昭和55(1980)年。社歴は40年に近く、自治体・官公庁・民間企業を顧客にして、情報化や効率化を実現するシステムの開発と構築を手掛ける、県内のIT系企業としては草分けの一社。給与・賞与・台帳・年末調整の各処理を網羅した給与計算システムの「一給さんvol.2」。効率化だけでなく経営判断の有力な資料ともなる販売管理システムの「小弁慶」、そして自社設計したGIS(地図情報システム)の「PELGIS」といった独自ソフトを開発し、パッケージ商品として販売。創業から、ここまで一貫して好調を維持しています。

これらに加えて同社が現在、主力商品の柱のひとつに位置づけ取り組んでいるのがGISを活用した森林整備関連システムです。この森林整備関連システムは今後の日本における森林の課題に対して、非常に有益なシステムとなっています。

森林の課題とは?

日本の国土のうち約7割が森林であり、徳島の県土の約8割が森林です。
日本政府が実施した「拡大造林政策」※によって日本の人工林が急速に拡大したことも国土の多くが森林を占めている理由の一つです。しかし、これだけの森林を保有しながら、日本の木材自給率は約3割となり、間伐や伐採などにかける費用を捻出することもできず、林業は衰退。手入れがされていない森林は、山崩れが起きやすく、洪水や土砂災害などの森林災害、そして二酸化炭素の吸収能力の低下も課題となっています。

※拡大造林政策・・昭和20~30年代、家庭燃料である木炭や薪として木材を使用するため、戦後の復興に必要な燃料を確保するための政府が実施した「拡大造林政策」。その後、石油やガスの登場によって木材がエネルギー資源としての役割を果たさなくなってしまいまったが、拡大造林政策は見直されることなく続けられ膨大な人工林が残った。

「治山・林道積算システム」「治山・林道管理システム」「治山トータル管理システム」「保安林管理システム」
同社の開発した「治山・林道積算システム」「治山・林道管理システム」「治山トータル管理システム」「保安林管理システム」は、地域性や顧客の要望にあわせてカスタマイズした製品の納品も行っています。

県土の約80%を山地が占める徳島県は山国とも称され、そうした環境のなかだからこそ誕生した同社の森林整備関連システムは、20年にもおよぶ月日の中で進化を続け、徳島県をはじめ四国森林管理局、熊本県などの他県自治体にも採用され活躍の場を広げています。

同社が開発してきた森林整備関連システムは、大きく治山事業、林道事業、保安林事業の3分野に分けることができます。山地では山腹崩壊や地滑りなどの災害への対応や林道の設計、保安林の管理など、時間の経過とともに変化する環境を捉え、それぞれ現状の把握による効率的な設計と作業を提案しています。かつて地域がどうであったのかを記す台帳に照らし、進化を重ねた最新のシステムにより対応する。

これができるのも同社の持つ歴史の長さであり、これからも生き残っていく強さの証です。

スキルアップと余暇を含め働きやすい環境があります。

同社の社員は、創業者で代表取締役の藤田重臣氏を含めて7名。40歳代が中心の小さな組織ですが、3階建ての社屋は広く、贅沢にスペースを使い、一人ひとりがのびのびと仕事に向き合っています。そのなかで、次代を担う若手人材の募集をもちろん続けています。基礎的なスキルがあり、システム設計等SEの仕事に興味があれば、同社は自らの能力を高めていくのに、指導してくれる先輩社員の存在を含め十分な環境がそろっているように思えます。

優しい社長と先輩社員
優しい社長と先輩社員がスキル・ノウハウをお伝えしてくれます。地域や日本の課題を解決する同社だからこそ、使命感を持って働くことができます。

基本的な業務では、積み重ねた社歴のなかで育ててきた顧客との信頼関係をベースに長年の固定客への対応が中心。同時に、新規顧客からの依頼によるシステム開発等の受託業務も決して少なくはないといいます。
そこでは日々の業務に加え、新たなアイデアの提案などクリエイティブな一面もあり、やりがいにもつながっていくのに違いありません。

同社では、少人数とはいえ労働環境の質に気を配り、社員誰もが気持ちよく仕事ができる体勢を整えることで、作業の効率化にもつなげています。
たとえばIT系企業には、ともすればイメージされやすい残業も、同社では実際に月平均15時間程度に抑えられています。そのため、余暇を大いに楽しむことができ、精神的な満足は大きく、翌日翌週の仕事の効率アップにつながっているようです。当然、業務それぞれに納期があり間に合わせることが必要ですが、担当者のスキルアップと社員間での連携によってクリアしているのだそうです。

Turn Up こぼれ話
エンジニアも現場を知ることが大切。
エンジニアも現場を知ることが大切。
森林整備関連システムは、山地の台帳がデータ化されています。同社の社員が現場に出て状況を把握することはありませんが、それでも建設コンサルタント会社、また国や県の担当者と同行することは可能です。
ときにはフィールドに出てリフレッシュするのもいいかもしれません。たとえば現場で広げる、奥さんの手作りお弁当もコンビニのお弁当の味もいっそうおいしく感じられるに違いありません。業務の効率化そして営業実績にもつながる自由度の高い職場、それがフジタ商会という会社です。

会社概要

設立
1983年9月
資本金
1,000万円
売上
4,200万円
従業員数
7名(2017年11月現在)
事業概要
■システム受託開発
自治体・官公庁・民間企業等に基幹業務システムの開発、導入前サポートやカスタマイズ、運用サポートを行っております。

■森林整備関連システムの開発
20余年の実績で蓄積したノウハウと、自社開発の地図情報システム「PELGIS」をベースに、お客様の期待に応える様々な森林整備関連システムを開発、提供しています。
実績:徳島県様、熊本県様、四国森林管理局様

■パッケージソフトウェア開発
中小企業向けにリーズナブルな自社開発パッケージを提供し、きめ細かいサポートを行っています。
代表製品:給与計算システム「一給さん」、地図情報システム「PELGIS」、販売管理システム「小弁慶」
使用プログラミング言語
C#、VB.net、PHP、Pervasive PSQLなど
住所
〒770-0025 徳島市佐古五番町9番3号
アクセス
・JR佐古駅より徒歩約10分
・徳島空港より自動車で約30分
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