立地の相場と市町村の特徴
徳島に拠点を検討する際に、意外に頭を悩ませるのは「どこに拠点を作るの?」ということです。
例えば、徳島に立地を検討する際に、「できるだけ人をたくさん採用したい」と考える企業と「自然を楽しめる職場にしたい」と考える企業では、立地場所が大きく違ってくると思います。
また、徳島って賃料や土地が安いというイメージをお持ちだと思いますが、市町村によって地価は大きく異なります。
地域の特徴が分かりにくいと、どのエリアが立地に適切なのか判断がつきにくいのではないかと思います。もちろん、そんな立地検討企業様のために、私たちがご相談に乗りますが、まずは、ざっくり徳島の地域の全体感を知りたいという方のために、土地の相場や地域についてのご紹介をさせて頂きます!
徳島は、全体的に田舎という印象があるかもしれませんが、徳島の中でも地域性がありますので、立地したい理由によって、お好みの地域を検討いただくと、良いかもしれません。
1交通の便の良い場所で、たくさんの人材を採用したい!
1交通の便の良い場所で、たくさんの人材を採用したい!
徳島市
徳島市は、徳島の県庁所在地です。JRやバスの発着が盛んですので、車をお持ちでない方なども出勤しやすいエリアです。徳島駅付近は商業地域のため、大型高層ビルの1フロアなどに空きも豊富です。
徳島県で最も地価が高いエリアになり、賃貸の坪単価は7,238円/坪になります。
しかし、同じ市内でここから2~3km程度離れるだけでも地価は安くなり、5,528円/坪になります。
鳴門市
鳴門市は、関西方面からもアクセスがしやすいことが特徴です。徳島空港への直通バスやJR・高速バスなどのさまざまな交通手段がありますので、車などの交通手段がない方でも、通勤しやすいメリットがあります。
また、大塚国際美術館や鳴門の渦潮、鳴門の海産物など、徳島の観光地としても魅力的。大塚製薬グループをはじめとする様々な工場もあり、取引先を探す企業にとっても良い立地となります。
立地が良いですが、比較的おさえ目の坪単価で4,000~5,000円/坪となっています。
小松島市
小松島市は、四国と関西を結ぶ小松島港を中心に栄えてきた港町です。近年では、企業の誘致にも力を入れていますので、小松島市の補助金制度も充実しています。人口の多いエリアの徳島市と阿南市の間にあるため、多くの方の通勤圏内となります。市内にはJRと路線バスが整備されています。
綺麗で広めのオフィス賃貸が徳島市なら1棟120万円相当のところ、小松島市なら30万円~40万円ほどで賃貸が可能です。
坪単価は、2,000円~3,000円/坪程度ですので、地価としても、とても魅力的ではないでしょうか。
2広い土地を確保したいし、利便性も大切にしたい!
2広い土地を確保したいし、利便性も大切にしたい!
石井町
石井町は、800㎡を越える大規模な賃貸物件が坪単価1,500円ほどで賃貸可能です。徳島市の西側に隣接していますので、交通の便も良く、徳島自動車道・高松自動車道のインターチェンジからも遠くはありません。
町が補助金や手当などを見直して住みやすさを向上させる努力をしていて、2020年住み心地ランキングで1位になったこともある地域です。
北島町・松茂町
北島町や松茂町は徳島最北端の鳴門市と、都市部の徳島市にちょうど挟まれた形のエリアです。徳島阿波おどり空港がある、徳島県の空の玄関です。
工場や企業も多いこともあり、北島町には中規模オフィス賃貸が豊富にあり、40㎡以上で月額10万円・80㎡以上で月額20万円などがあります。
松茂町には、160㎡以上で、月額30万円の物件などがありました。
交通などの利便性も良く、商業施設もあると同時に自然もたくさんありますので、住み心地も良く、コロナ時代の移住先ランキングの中四国エリアで北島町が1位、松茂町が2位を獲得しています。
3海がきれいな場所で、人との交流を楽しみたい!
3海がきれいな場所で、人との交流を楽しみたい!
美波町・海陽町・牟岐町
美波町、牟岐町、海陽町は海がきれいな地域です。海のレジャーも豊富で、SUPやシーカヤック、クルージング、サーフィンなどを楽しみたい方にお勧めです。地域の方との交流も多い地域なので、地域の方との交流を大切にしたい方にもおすすめです。
美波町は、全国でも有数の「アカウミガメ」がさかんに上陸する海岸がある町です。徳島市内からも比較的近いエリアです。
牟岐町の海は、日本ユネスコ・プロジェクトに登録された「千年サンゴ」と呼ばれる巨大サンゴが生息するほど透明度が高いことで有名です。近年では離島「出羽島」の観光が取り上げられており、島の石を利用した石積み、石組みの水路などのノスタルジックな風景と地元住民との交流がじわじわ人気になっているようです。
海陽町は、室戸阿南海岸国定公園に指定されている海があり、透き通るようなオーシャンブルーがとてもきれいです。シーカヤックやダイビングなど海のレジャーもある他、河口付近はサーフスポットして有名です。町全体が企業誘致に積極的なので、事業所の賃借料・設備費・備品の購入費から改修費など、さまざまな経費に補助があります。
これらのエリアは、一般向けの賃貸オフィスは少ないのですが、空き家バンクには賃貸・売買ともに物件があり、空き家の改修費用の補助などもあります。一戸建てのお家を3万円~6万円ぐらいで借りられます。
4関西からのアクセスが良く、自然豊かな地域で土地も広い
4関西からのアクセスが良く、自然豊かな地域で土地も広い
阿波市
阿波市は、国の天然記念物である「阿波の土柱」はアメリカのロッキー山脈とイタリアのチロルの土柱、そしてここ阿波市にしかない貴重なものです。一見の価値があります!
市が提供している空き家バンクには住む前に修繕が必要な場合が多いですが、比較的状態の良い空き家がまだまだあります。賃貸なら一戸建てを月額15,000円から借りられます。
一般の賃貸情報も幅広くあり、オフィス用物件なら小規模なもので月額4万円~6万円台、大型レストラン跡3,000㎡が坪単価1,575円相当・月額5万円で賃貸されています。
美馬市
美馬市は、家と家の境界にある屋根の少し持ち上がった部分が特徴の「うだつの町並み」が歴史的建造物として有名な町です。
阿波の商家が栄えた城下町の跡地ですので、ここで立地すれば商売繁盛にあやかれるかも知れませんね。
市の空き家バンクには一戸建て住宅をメインに、賃貸・売買ともに情報がたくさんあります。中には立派な日本家屋から、家庭菜園ができそうな広々とした庭付きの家屋もありますので、思い思いの田舎暮らしができそうですね。
賃貸なら月額4万円から、売買なら150万円から紹介されています。
つるぎ町
つるぎ町は、西日本の中でも二番目に高い「剣山」の麓にある町です。急な斜面が多い地形を利用した傾斜地農耕がさかんで、2018年には「世界農業遺産」へも認定されています。
「さとやまとくらす」をテーマにした町の空き家バンクには、賃貸だけでなく売買の情報もあります。
企業用地としては20,000㎡以上の大型工業団地が1㎡ 11,000円・2.2億円で紹介されています。こちらは紹介者に600万円の奨励金が出るなど、町をあげて企業誘致に取り組んでいるようです。
これらのエリアは、県西部の山間部にあるものの、東西に走る徳島自動車道には土成ICや阿波PAなど各所が整備されていますので、中国地方・関西方面へのアクセスも良い地域となります。
これらのエリアは、県西部の山間部にあるものの、東西に走る徳島自動車道には土成ICや阿波PAなど各所が整備されていますので、中国地方・関西方面へのアクセスも良い地域となります。
5特別枠『地方創生の聖地』神山町
5特別枠『地方創生の聖地』神山町
国から「徳島県神山町モデル」として地方創生の成功事例として紹介されている地域です。さまざまな企業や個人事業主が神山にオフィスなどを構え、独自の進化を続けています。日本のシリコンバレーを目指す神山町が、「テクノロジー× デザインで人間の未来を変える学校。」というコンセプトを掲げ、2023 年に、「 神山まるごと高専」を開校する予定です。
街がどんどん進化を続ける魅力的な地域です。神山町で活躍する方のインタビュー記事も掲載していますので、ぜひ、ご覧ください。
40代・50代は移住の適齢期。培った能力や経験が、活かせるかもしれない。
有限会社リビングワールド Lab
代表 西村 佳哲 氏
人物:プランニング・ディレクター。イン神山の制作をきっかけに徳島・神山との縁が生まれ、2014年より東京と徳島の2拠点居住をスタートさせる。現在は「神山つなぐ公社」の理事として、神山町の「すまい・ひと・しごと」づくりにも参画している。
「移住クリエイター」の可能性と地方創生のこれから
【前編】移住の明暗を分ける、クリエイターに必要な力とは
【後編】地域の課題をみんなの課題に『神山しずくプロジェクト』
キネトスコープ社
代表 廣瀬 圭治(きよはる)氏
人物:神山町に移住し、企業や行政のブランディングなどを手掛ける凄腕アートディレクター。神山町の水と山を守る取り組み『神山しずくプロジェクト』を発足し、町の未来につなげる活動を続けている。
もっと詳しく市町村について知りたいという方は、市町村ごとの連絡先や助成金の概要、オフィスの相場観やシェアオフィスの情報をまとめていますので、「企業向け市町村MAP」をダウンロードの上、ご確認ください。
自分の希望にあった地域を提案してほしい、という場合は、ぜひ、お問合せください。
もちろん、徳島への新拠点設立に興味がわいてきた!とうかたもぜひお気軽にお問合せください。